ヒゲの濃さと頭髪の薄さには関係があるの?

結論から言えば、ヒゲの濃い男性ほど頭髪が抜けやすく禿(はげ)になりやすいというパラドックス的な関係があることがわかっています。

人間の身体に生えている毛(体毛)には、男性ホルモンの影響を受ける毛根から生えるものと、女性ホルモンが関連しているものとの2種類あり、ヒゲの濃さと頭髪の抜けやすさ、抜けにくさには関連性があると言われています。

ホルモンの働きが毛に影響を与える

こうした関係を生むのが、男性ホルモンと女性ホルモンの働きに違いがあるためです。

ホルモンは分泌される部位ごとに違う役割を持っています。種類は100以上あると言われており、そのうちテストステロンなどが男性ホルモンとして知られており、エストロゲンは女性ホルモンです。

男性ホルモンは主に男性らしい筋肉質な身体を作り、性欲を高め、また体毛の発育を促す働きがあります。逆に女性ホルモンは丸みを帯びた体系を作り、生理をコントロールしつつ自律神経を安定させる働きがあります。

性ホルモンは男女の性差を作り出しますが、実際には男女ともに両方のホルモンを持っており、男女どちらも女性ホルモンで髪の毛を保っています。

毛の成長に関わるのは男性ホルモン

男性ホルモンの中でも毛の成長に強い影響を持つのが、ジヒドロテストステロンというホルモンです。

これが毛根で作られると、毛の成長を調整するタンパク質を合成します。重要なのは、分泌されるタンパク質の種類が場所によって違っていることです。

ジヒドロテストステロンが合成されると、顎や頬、鼻の下などの毛根に対しては毛を生やすよう促す信号を発するIGF-1というタンパク質が作られますが、そのとき頭皮の毛根では毛を生やすなという信号を送るタンパク質、TGF-β1が作られます。

このせいで、男性ホルモンの多い人ほどヒゲが生えやすく、同時に頭皮の毛が抜けやすくなるという正反対の現象が起きると考えられています。

女性ホルモンが多ければヒゲは薄く、髪は濃くなるの?

男性ホルモンが頭髪に影響を与えているのであれば、頭皮の毛が抜けやすくなったら女性ホルモンを増やせばいいという考えに至りますが人間の身体はそんな単純にはできていません。ホルモンには100種類以上のものがあり、それらが連携して別の働きを生んでいます。

そのため、髪の毛が薄くなったからといって、女性ホルモンを投与すればいいということにはなりません。髪の毛に必要なホルモンは女性ホルモンだけでなく、睡眠中に分泌される成長ホルモンもあります。

ヒゲが濃く、頭皮が薄くなっている人は、ヒゲの脱毛や薄毛化を図ることも重要になることもありますが、ホルモンバランスを整えていくのが最も重要になります。どちらにしても遺伝子的なものなのでコントロールすることは難しく、髭の濃さや髪の薄さは生まれたときからある程度決まっているものです。

脱毛によってヒゲを薄くしたからと言って、髪が濃くなることは一般的にはないのでその関連性にはあまり期待しない方がいいでしょう。